【所得税】住宅ローン控除を期限後申告した場合、住民税からの控除は不可
2016年06月22日
税法相談事例
確定申告は3月15日が期限ですが、還付申告は1月から行うことができます。3月15日を過ぎても延滞税もかかるわけではないので問題ないということで、後回しになってしまう方もいるのではないでしょうか。
今回の相談案件は、住宅ローン控除を3月15日の期限内申告期限までに申告していない方です。
- 3月15日までに不動産所得などで確定申告書を提出してしまっており、その際に住宅ローン控除を申告することを失念していた場合、再度申告することで住宅ローン控除の適用を受けることはできますか。
- すでに確定申告書を提出し、その申告で住宅ローン控除を適用していない場合であっても、更正の請求を行うことはできません。所得税の計算に誤りがあった訳ではないからです。
- 確定申告書を提出していない場合、3月15日を過ぎても住宅ローン控除を適用し、所得税の還付を受けることはできますか。
- 確定申告書を提出していない場合は、期限後申告で住宅ローン控除を適用し、所得税の還付を受けることができます。
- 期限後申告で住宅ローン控除を適用する場合、個人住民税の住宅借入金等特別控除の適用はどうなりますか。
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所得税の住宅借入金等特別控除は、確定申告が未申告であれば、期限後申告をすることで適用されますが、個人住民税の住宅借入金等特別控除については、所得税の要件が異なり、地方税法附則第5条4の2の規定により納税通知書が送達されるまでに確定申告書等が提出された場合に限り適用されることとされています。
つまり、すでに住民税の納税通知書が送達された後に期限後申告をする場合には、住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできません。